出産記録②

出産(9/20の記録から) 

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AM12:30
寝たばかりだが、ついに5分間隔の陣痛。
しかも、トイレや部屋をウロウロしないと耐えられない強い痛みになってきた。
病院に電話するも、「もっとどうしようもなく耐えられない痛みになったらもう一度電話してください。それまでは自宅で待機してください。」と言われる。

AM1:30
3〜4分間隔になったが、"どうせ痛いのを耐えるのは病院でも家でも同じ!"と思い、意地で耐える。

AM2:15
限界。再び病院に電話。やっと入院許可が出る。

AM2:30
旦那さまと病院へ。

AM2:30-6:00
陣痛室で耐える。
床に膝をつき、ベッドに肘をついて、タオルや布団をギューッと握り締めて陣痛を耐える。
足が勝手にガクガク震える。
突然吐き気が来て、夕食を全部戻す。

AM6:00頃?
分娩室へ移動。

AM7:00
初めて先生の診察。
子宮口7センチ。「午前中にはなんとか生まれるでしょう」と言われる。
お産が進むように、寝る姿勢でなく座って耐えろと言われたが、言われなくてもとても寝た姿勢でいるなんて無理。

だんだん更に耐えがたい痛みに。
分娩の立会いを予定していなかった旦那さまに「最後までいて欲しい」と伝える。ここで独りぼっちになることに耐えられそうもなかった。

AM7:00-8:30
再び先生が8:00頃診察に来ると告げられていたので、陣痛を5回耐えて、たまらず時計を見る。
自分では陣痛とその間隔が5分ぐらい続いているように感じるので、"30分はたっただろう"と思って時計を見るのに5分しか経過していない。それを知って愕然とすることの繰り返しで、遅々として時間が過ぎない。

この頃両親が来るが、顔を見る余裕もない。
看護婦さんが癒し系の音楽をかけてくれるが、全く耳に入らない。

AM8:30-9:00ごろ
いきんではいけないのに、勝手に体がいきんでしまう状態に。
途端、足の間で水風船が割れたような感覚と"パチン"という音がした。破水だ!
急いで看護婦さんを呼んでもらう。

破水直後から、最強の陣痛が襲う。
地の底から湧き上がってくるような、体の中で地響きが起こっているような、なんとも表現できない痛み。
診察のため、分娩台に乗っても上を向くことができない。看護婦さんに「上向いて!生むときは、上を向かないといけないのよ!!」と怒られる。
破水を機に、周囲が急に慌しくなり、看護婦さんが機材などを準備し、助産士さんも登場。

子宮口、ここまできて全開していなくて、「あと1センチやね、手で開くよ」と助産士さんが言った。そんなことできるの・・・
何にせよ、何をされてももう分からない。
周囲では「もう、最低限にして分娩行きましょう!もう間に合わない!」なんて声が周りに飛んでいる。

いよいよ分娩。
陣痛の波に合わせ、力いっぱいいきむ。
最後まで赤ちゃんに酸素を送るため、悲鳴を上げたり「痛い!」と声を出すと怒られ、"フ〜ゥッ"と息を吐き呼吸をすることを指示されるが、制御が利かず"ブフゥーッ"となったり"ヒヨョーッ"となったり、今思うとおかしいが息を吐くというそれだけのことも上手くできない。
また、陣痛の合間には力を抜くように指示があるが、あまりにも力いっぱいいきんでいるために、力を上手く抜けず足が痙攣する。

9:15
先生登場。
もう、赤ちゃんかおしっこかうんこか、もう何が出てきているのか分からない極限状態。
渾身の力で絞り出すのになかなか頭が出ない。
出口は燃えるような痛み。
あんなに恐れていた会陰切開も"もう、何ヶ所切ってもいいですから、早く出してください!!!!!"という気持ち。
切られたときも、痛みは分からなかった。

頭が出たら、力をいれずゆっくりと体を出してもらう。
出てしまう前から、もう赤ちゃんが元気に声を出した!

9:34
出産。

お腹にシートを敷いて、赤ちゃんを乗せてくれる。
ものすごく泣いて、元気いっぱい。初めての肺呼吸でこんなに泣くのかな。

私は、ただただ、"終わった〜〜〜"という気持ち。
終わった瞬間から、全てが幻だったような不思議な気分。

旦那さまは、頭が出だした頃から、感涙。

H17.9.19 AM9:34 
体重 3,274g 身長 51cm 頭囲 35c(特大!)
元気な男の子が誕生